Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

乾汽船株式会社 (9308)

乾汽船は外航海運、倉庫・運送、不動産の3事業を展開する。外航海運はハンディ船で自社運航と定期用船を併用し、環境規制下での船腹供給制約を機会と捉える。倉庫・運送は保税蔵置場許可や文書保管認定を持ち、市街地立地と小口・非標準のニッチ需要に対応。不動産は勝どきエリアの保有物件賃貸を基盤に再開発を推進する。[本社]東京都 [創業]1925年 [上場]1961年

1. 事業概要

乾汽船グループは、当社と連結子会社3社で構成し、外航海運事業、倉庫・運送事業、不動産事業を展開する。外航海運事業は、子会社または船主から定期用船した船舶による貨物輸送を自社運航で行うほか、同業他社向けの定期用船も手掛ける。主に当社向け定期用船を担う連結子会社はDELICA SHIPPING S.A.。倉庫・運送事業は、普通倉庫業に加え、保税蔵置場の許可を受けた関税未納輸出入貨物の保管、国土交通省の認定を受けた文書箱や什器等の文書保管、当社倉庫他の寄託貨物の運送で構成する。庫内作業はイヌイ倉庫オペレーションズ㈱、自動車運送や引越しはイヌイ運送㈱が担う。不動産事業は、勝どきエリアを中心に自社保有の住宅や事務所等を賃貸する施設賃貸業を行う。

2. 競争優位性

当社の競争優位は、3事業の組み合わせと保有資産立地、ならびにニッチ領域への適応力にある。外航海運では、事業領域をハンディ船に置き、環境規制への技術的・経済的対応の難しさから今後も船腹供給が難しいとの認識を示す。この環境下で、船価動向や環境規制をにらみつつフレキシブルに船隊を整備し、既存スクラバー搭載船を延命して既存燃料でも輸送力を維持する方針を掲げる点は、供給制約下での運航継続力につながる。倉庫・運送では、一般倉庫、文書倉庫、引越の既存領域が逆風下にある一方、事業領域が多様な小口荷主主体で標準化が難しいニッチにあり、大型投資前提の自動化・ロボ化が入りにくいと明示する。加えて、倉庫の多くが人を集めやすい市街地に立地する点も差別化要素となる。不動産では、勝どき・月島エリアに根差した保有物件群が収益と財務基盤を支える。会社は同エリアを施設賃貸業の適地と位置付け、築地市場跡地再開発や交通インフラ進化、約13,000戸の住宅供給計画を追い風とみる。独自の価値観、ノウハウ、リソースに基づく「住まう人とつくる住みごこち」の事業コンセプトも掲げる。

3. 市場環境

外航海運事業の市場環境について、当社はハンディ船の輸送能力が大型環境規制への対応難から緩やかに減少または停滞するとみる一方、世界人口増加と相関を持つバルク資源材需要は世界の平和を前提に緩やかに増加するとみる。このため長期的な事業環境は明るいと認識する。他方、短期では世界経済、地政学、自然災害、米国の関税等政策、中東情勢、中国経済減速、インフレや金融引き締めの影響を受ける。倉庫・運送事業では、一般倉庫売上高の約3分の1を紙の荷主に依存し、急激なペーパーレス化、電子帳簿保存法、インボイス制度により取扱量減少が加速するとみる。引越需要も働き方変化で減少し、コロナ前水準に戻らないと予測する。不動産事業では、勝どきエリア対岸の築地市場跡地再開発、都心部・臨海地域地下鉄構想、新規住宅供給計画を背景に、エリアの利便性と居住魅力の向上を見込む。

4. 成長戦略

2023年4月に新中期経営計画「不易流行」を策定し、計画期間は2023年4月から2026年3月とする。長期ビジョンには「よくはこぶ」を掲げ、外航海運、日本国内物流、不動産の3事業を通じて社会に貢献する方針を示す。外航海運では、「ご長寿お達者」「航行のムダ排除と安心安全」「徹底した効率配船」を事業方針に据え、環境配慮と輸送力維持の両立を図る。ハンディ市場での存在感を増しつつ、長期的に「よくはこぶ」Handy船隊の運営を目指す。倉庫・運送では、「自動化・ロボ化が入りにくいニッチな実需に対応 足・手・倉の進化⇒2027年、新たな『業』へ」を掲げる。Basicとして、カイゼンとFUN to WORKの追求、SOS(倉庫オペレーションシステム)の進化、Advanceへの実証実験を進める。Advanceとして、NPO法人の配送マッチングサービス活用による配送力強化、業務要件のアンバンドル/リバンドルによる多様人材活用、既存倉庫業ネットワークのデジタル結合による展開力強化を進める。2023年度から5年間、2027年度までを目途に新たな業域開拓を図る。不動産では、プラザ勝どき再開発計画「Neo Plaza Kachidoki~NPK~」を始動し、既存物件を実証実験の場として事業コンセプトを洗練化し、広域エリア進化を見据えた事業計画の詳細化を進める。

5. リスク

主要リスクは3点挙げられる。第1に、海難事故や油濁事故を含む安全運航・環境リスク。SOLAS条約に基づくISMコードやISPSコードの条約適合証書を取得し運用するが、事故時には船舶破損、人的被害、環境破壊が発生しうる。第2に、事業環境変動リスク。外航海運は世界経済や主要就航区域の景況、環境規制対応による船腹供給停滞の影響を受ける。倉庫・運送はペーパーレス化や働き方改革、不動産は首都圏賃貸市場の需給変化の影響を受ける。第3に、勝どき・月島エリアへの資産集積に伴う災害・資産価格変動リスク。同エリアで大規模災害が発生した場合、不動産事業と会社収益への影響が大きくなる可能性がある。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、地球環境問題を考え、より良い社会の実現を願い、よく制御された統治の中で、より良い物流、より良い経営を目指す方針を示す。経営の基本方針として「資産の力を事業の力に」「FUN to WORK」「『らしさ』の追求」を掲げる。株主還元方針は、「事業特性」「中長期的成長を重視した経営資源の配分」「財務基盤」の3つのバランスを重視し、自己株式取得を行う場合を含め従来方針を継続する。「良いときは笑い、悪いときにも泣かない」を基本に、最低配当額を定め、「悪いとき」にも無配を前提としない方針を採る。「良いとき」には配当性向の累進による増配提案も志向する。提示テキスト内では社外取締役構成や指名・報酬委員会などの詳細な統治機構は確認できない。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100VYWI | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
42.2B 14.0倍 1.1倍 2.1% 1,618.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 41.6B 33.6B 32.9B
営業利益 4.6B 2.2B 1.3B
純利益 2.9B 833M 850M
EPS 115.7 33.1 33.8
BPS 1,485.8

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.09%
東京海上日動火災保険株式会社0.04%
松岡冷蔵株式会社0.04%
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC (常任代理人:株式会社三菱UFJ銀行)0.04%
株式会社三井住友銀行0.03%
みずほ信託銀行株式会社 (常任代理人:株式会社日本カストディ銀行)0.02%
尾道造船株式会社0.02%
乾光海運株式会社0.02%
乾 民治0.02%
乾 隆志0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2026-02-20LIM Advisors Limited 5.44
2025-09-17MIRI Capital Management LLC 8.39
2025-08-28MIRI Capital Management LLC 7.34
2025-08-21MIRI Capital Management LLC 6.2
2025-08-13MIRI Capital Management LLC 5.06
2024-12-06SMBC日興証券株式会社 3.39
2024-11-22SMBC日興証券株式会社 5.05
2023-07-24株式会社みずほ銀行 0.01
2022-12-06ゴールドマン・サックス証券株式会社 4.55
2022-11-21ゴールドマン・サックス証券株式会社 5.87
2022-10-06ゴールドマン・サックス証券株式会社 6.91
2022-09-06ゴールドマン・サックス証券株式会社 5.62
2022-03-31アルファレオホールディングス合同会社 4.37
2022-03-30アルファレオホールディングス合同会社 6.0
2022-03-29アルファレオホールディングス合同会社 7.15
2022-03-28アルファレオホールディングス合同会社 8.3
2022-03-24アルファレオホールディングス合同会社 9.33
2022-03-23アルファレオホールディングス合同会社 10.37
2022-03-22アルファレオホールディングス合同会社 11.66
2022-03-18アルファレオホールディングス合同会社 14.85

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-30TDNet(訂正)「中期経営計画 あしたも元気」策定に関するお知らせの一部訂正について
2026-03-26TDNet「中期経営計画 あしたも元気」策定に関するお知らせ
2026-03-26TDNet特別損失(減損損失)の計上並びに2026年3月期連結業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ
2026-02-20TDNetHolding change by LIM Advisors Limited
2025-09-17TDNetHolding change by MIRI Capital Management LLC
2025-08-28TDNetHolding change by MIRI Capital Management LLC
2025-08-21TDNetHolding change by MIRI Capital Management LLC
2025-08-13TDNetHolding change by MIRI Capital Management LLC
2025-06-26TDNetbuyback: 当社役職員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-06-26TDNet当社役職員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ
2025-06-20TDNet買収防衛策に基づく独立委員会委員の一部交代に関するお知らせ
2024-12-06TDNetHolding change by SMBC日興証券株式会社
2024-11-22TDNetHolding change by SMBC日興証券株式会社
2023-07-24TDNetHolding change by 株式会社みずほ銀行
2022-12-06TDNetHolding change by ゴールドマン・サックス証券株式会社
2022-11-21TDNetHolding change by ゴールドマン・サックス証券株式会社
2022-10-06TDNetHolding change by ゴールドマン・サックス証券株式会社
2022-09-06TDNetHolding change by ゴールドマン・サックス証券株式会社
2022-03-31TDNetHolding change by アルファレオホールディングス合同会社
2022-03-30TDNetHolding change by アルファレオホールディングス合同会社