NISSOホールディングスは、2023年10月2日に単独株式移転により日総工産株式会社の完全親会社として設立した持株会社で、グループ会社の経営管理および付帯業務を担う。グループは連結子会社7社、持分法適用関連会社2社で構成し、創業理念「人を育て 人を活かす」、ミッション「働く機会と希望を創出する」を掲げる。事業は「総合人材サービス」と「介護・福祉サービス」に大別する。総合人材サービスでは、製造派遣・製造請負を中心とする製造生産系、人材派遣とSESを含むエンジニア系、一般事務派遣とBPOを含む事務系、高年齢者社員の人材派遣や障がい者による軽作業請負を含むその他の人材サービスを展開する。製造派遣・製造請負の対象業種は自動車製造、半導体製造、電子機器製造が中心となる。介護・福祉サービスでは、神奈川県横浜市で有料老人ホームを運営し、横浜市と福島県いわき市の介護ステーション、いわき市の通所介護施設でサービスを提供する。
同社の競争力の中核は、製造業向け人材サービスで蓄積した運営ノウハウと、教育研修施設を活用した人材育成機能にある。製造請負では、発注者の指揮命令下で働く派遣と異なり、自社が指揮命令を行い、生産、品質管理、労務管理、職場運営体制を構築したうえで成果物を納品する必要があり、現場運営力と管理能力の蓄積が参入障壁として機能する。加えて、同社は最新の製造設備を有する研修施設を立ち上げ、変化する産業界の人材ニーズに対応した高付加価値人材の育成を進める。2024年3月に蓄電池産業向けの「日総EVテクニカルセンター関西」を開設し、2024年5月に半導体製造向け人材育成に特化した「日総テクニカルセンター熊本」を増設した。中部東海エリアでも自動車、蓄電池、半導体分野向けの中核的育成拠点設置を計画する。顧客との継続的な取引関係をベースとする点も特徴で、会社自身が総合人材サービスについて「安定性」と「依存度」の両面を持つと記載する。重要顧客におけるシェア率向上を戦略に掲げており、既存顧客深耕による効率性改善を狙う構図がうかがえる。法規制対応面でも、労働者派遣法、職業安定法、厚生労働省告示第518号などに基づく運営体制、許認可の保有、法令遵守を最重要事項とする管理体制が事業継続の前提となる。
同社が置かれる市場環境は、Society5.0やIndustry5.0の進展、AIの進化、少子高齢化に伴う労働人口の減少などを背景に大きく変化する。製造業では技術革新や環境問題を背景に産業構造の変化が加速し、自動車、半導体、電子を中心に必要人材像も変化する。2026年3月期の見通しとして、オートモーティブインダストリーでは米国関税の影響を想定しつつも生産台数に大きな変動はないと見込み、注力メーカーを抱えるセミコンダクターインダストリーは堅調推移を見込む。さらに2026年、2027年の半導体、バッテリー新工場稼働に向けた人材ニーズを想定する。一方で、電子機器製造業界の電子部品需要は横ばいを想定する。規制面では、総合人材サービスが連結売上高の97.0%を占め、労働者派遣法や職業安定法など多岐にわたる法令の影響を受ける。法改正や監督官庁対応は事業運営上の重要な外部要因となる。
成長戦略は、コア領域の「深化」と注力領域の「探索」を両立させる事業ポートフォリオ戦略に集約する。コア領域は製造派遣・製造請負で、顧客へのサービス提供体制を強化し、重要顧客でのシェア率向上を通じて効率性と「稼ぐチカラ」の強化を図る。注力領域はエンジニア派遣で、高付加価値領域拡大のための人材育成を継続する。事務系ではサービス再構築と新メニュー開発、介護・福祉では提供サービス充実と新メニュー開発を進める。基盤強化では、人材管理、教育研修、キャリア開発への人的資本投資、基幹系システム再構築、データ活用基盤整備、XR技術活用、顧客とのデータ連携を推進する。採用面ではグローバル人材活用を進め、2031年3月期末の在籍3,000人を目指す。加えて、グループ内人材流動化と他社アライアンスを推進する「採用コンソーシアム」の拡大を図る。育成面では、半導体、蓄電池、保守・保全職種を拡大領域と位置付け、独自の人材育成モデルと組み合わせて高付加価値人材を育成する。中期経営計画では、2028年3月期に売上高成長率12.3%以上、営業利益率5%以上を目指し、2026年3月期から2028年3月期の平均でROE20%以上、ROIC15%以上、2028年3月期の財務レバレッジ2.5倍以下を目安とする。非財務面では、エンジニア系社員比率を2030年度までに30%、ダイバーシティ比率を40%、女性管理職比率を15%へ引き上げる方針を示す。
主要リスクは、人材確保と顧客集中、法令対応に集約する。第一に、賃金相場上昇による人員確保難とコスト増加がある。人材ビジネスである以上、採用費や維持費の上昇は収益性に直結する。第二に、外国人労働者の増加に伴う就業環境整備不足がある。退職増加や法令違反、集団訴訟リスクにつながる可能性がある。第三に、大型取引先との契約終了・縮小が雇用維持と業績に影響する可能性がある。加えて、総合人材サービスは法的規制の影響が大きく、法改正や違反発生時には事業運営への制限や信用失墜を招く可能性がある。
ガバナンス面では、「ガバナンスの強化」をマテリアリティの一つに位置付け、管理体制と内部統制の強化を進める。リスク管理規程を定め、「企業価値向上委員会」の傘下に「リスク管理協議会」を設置していたが、本書提出日現在では実効性向上のため「リスク管理委員会」と「サステナビリティ委員会」に再編した。両委員会の委員長を当社取締役が務め、取締役会に定期的に付議する体制を採る。財務戦略では資本コストを注視し、ROEとROICを重要指標に設定する。株主還元方針としては、財務規律維持と資本効率向上のもとで、最適な株主還元として安定配当と自社株買いを行う方針を示す。
| 時価総額 | PER | PBR | 配当利回り | 終値 |
|---|---|---|---|---|
| 21.5B | 10.7倍 | 1.2倍 | 0.0% | 631.0円 |
| current | prior1 | prior2 | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 101.6B | 1.2B | — |
| 営業利益 | 3.6B | 3.1B | — |
| 純利益 | 1.9B | 2.0B | — |
| EPS | 58.9 | 57.9 | — |
| BPS | 509.0 | 468.0 | — |
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| NSホールディングス株式会社 | 0.42% |
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 0.10% |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 0.05% |
| 清水 唯雄 | 0.03% |
| NISSOホールディングス従業員持株会 | 0.02% |
| 清水 智華子 | 0.01% |
| 株式会社シンシア | 0.01% |
| NOMURA PB NOMINEES LIMITED OMNIBUS-MARGIN(CASHPB)(常任代理人 野村證券株式会社) | 0.01% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 0.01% |
| NORTHERN TRUST CO.(AVFC)RE NON TREATY CLIENTS ACCOUNT(常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部) | 0.01% |
| 日付 | 提出者 | 保有割合 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 2025-05-22 | SBIアセットマネジメント株式会社 | 3.93% | (1.21%) |
| 2025-04-07 | SBIアセットマネジメント株式会社 | 5.14% | +2.14% |
| 2024-07-17 | スパークス・アセット・マネジメント株式会社 | 4.29% | (1.03%) |
| 2023-10-18 | スパークス・アセット・マネジメント株式会社 | 5.32% | +1.32% |
| 2023-10-05 | 清水 唯雄 | 44.29% | +44.29% |
| 日付 | ソース | カテゴリ | アクター | イベント | 株価 | 翌日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-02 | TDNet | 配当・還元 | NISSOHD | 自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ | 690 | +0.87% |
| 2026-01-05 | TDNet | 配当・還元 | NISSOHD | 自己株式の取得状況に関するお知らせ | 708 | +1.84% |
| 2025-12-01 | TDNet | 配当・還元 | NISSOHD | 自己株式の取得状況に関するお知らせ | 687 | -0.87% |
| 2025-08-04 | TDNet | その他 | NISSOHD | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式処分の払込完了に関するお知らせ | 676 | -0.44% |
| 2025-07-17 | TDNet | その他 | NISSOHD | 譲渡制限付株式報酬としての自己株式処分に関するお知らせ | 648 | +0.15% |
| 2025-05-22 | EDINET | 大量保有 | SBIアセットマネジメント株式会社 | 大量保有 3.93% | 615 | +0.81% |
| 2025-04-07 | EDINET | 大量保有 | SBIアセットマネジメント株式会社 | 大量保有 5.14% | 588 | +13.44% |
| 2024-07-17 | EDINET | 大量保有 | スパークス・アセット・マネジメント株式会 | 大量保有 4.29% | — | — |
| 2023-10-18 | EDINET | 大量保有 | スパークス・アセット・マネジメント株式会 | 大量保有 5.32% | — | — |
| 2023-10-05 | EDINET | 大量保有 | 清水 唯雄 | 大量保有 44.29% | — | — |