Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

東海運株式会社 (9380)

東海運は港湾荷役、倉庫、通関、国際複合一貫輸送、陸運、コンテナ輸送、海運、不動産賃貸、農産物生産販売を展開する総合物流企業。港湾運送、通関、倉庫、内航海運など多岐の許認可を基盤に参入障壁を持つ。中計では倉庫、フォワーディング、輸出入通関、海外を拡大領域に据え、ICT戦略と営業増強で成長を図る。海運は太平洋セメント向け輸送で高い存在感を持つ。[本社]東京都中央区 [創業]1917年 [上場]2006年

1. 事業概要

東海運は、当社、子会社13社、関連会社4社で構成する企業グループとして、物流事業、海運事業、不動産事業、その他事業の4部門を展開する。物流事業では、港湾における輸出入貨物の受渡、揚げ積み、荷捌き保管、倉庫での入出庫・保管、税関に対する通関手続き、国際複合一貫輸送の取扱いを行う。加えて、一般貨物自動車、大型トレーラー車、バラセメント車による貨物運送、コンテナ輸送、カーフェリー輸送、引越業務、工場構内での保管・移動・梱包・搬出入も手掛ける。海運事業では、セメント専用船による太平洋セメントの製品輸送、一般貨物船による石膏、石灰石、石炭灰などの内航・外航輸送、旅客船の配乗業務を行う。不動産事業は不動産賃貸を担い、その他事業では農産物の生産管理と販売を行う。農産物分野では、沿革上、三重県津市でミニトマト植物工場AZUMA FARM三重を建設し、施設拡張を経て本格稼働する。

2. 競争優位性

同社の競争基盤は、港湾、倉庫、通関、陸運、海運を横断する総合物流機能の一体運営にある。港湾運送事業法、貨物自動車運送事業法、倉庫業法、通関業法、貨物利用運送事業法、内航海運業法、廃棄物処理法に基づく許認可・登録を保有し、事業継続に必要な制度基盤を整備する点は参入障壁として機能する。沿革上も、1951年の港湾運送事業登録、1962年の倉庫業認可、1969年の内航運送業許可、1970年の通関業許可と、長期にわたりノウハウを蓄積する。国際複合一貫輸送では、TANDEM GLOBAL LOGISTICSのネットワーク構築、タイ、オランダ、中国青島などへの拠点展開を進め、海外物流の接続力を高める。海運事業では、太平洋セメントグループ向け売上構成比が高く、特に海運事業における同グループ向け営業収益構成比は74.5%に達する。依存リスクの裏返しとして、セメントや原料、廃棄物を安定的に大量輸送する実績と、同グループ内でのプレゼンスの高さを示す。加えて、不動産事業は利益面での貢献度が高いと記載され、賃料改定ルール明確化や契約期間長期化により安定収入源としての性格を持つ。

3. 市場環境

同社が属する物流・海運市場は、法規制との関係が深い。主要事業は港湾運送、貨物自動車運送、倉庫、通関、貨物利用運送、内航海運、産業廃棄物収集運搬の各法令に基づく許認可事業にあり、規制変更は事業展開に影響を及ぼし得る。同社は事業者団体への加入や監督官庁との対話、パブリックコメントでの意見表明を通じて制度変更リスクの回避を図る。事業環境面では、燃料価格高騰が海上輸送、陸上輸送、港湾運送、倉庫、構内作業に影響する。また、地球環境保全の要請が強まり、船舶、貨物自動車、フォークリフト、倉庫、コンテナターミナルを運営する同社にとって、温室効果ガス削減対応は競争条件の一部となる。競合状況については、太平洋セメントグループ内の他社との間で大きな競合はないと記載する一方、事業環境変化時には競合発生の可能性を示す。

4. 成長戦略

同社は2024年度から2026年度までの3カ年を対象とする中期経営計画を策定し、2027年3月期に連結営業収益440億円、連結経常利益11億円を目標に掲げる。将来のありたい姿として「市場と顧客に選ばれる企業」を掲げ、利益向上と成長投資の実行、ESG経営の推進を基本方針とする。事業戦略では、既存領域の深化として倉庫、フォワーディング、輸出入通関、海外を拡大事業に位置付ける。収益基盤の維持では海運、コンテナターミナル、不動産を基盤事業とし、利益の安定化では陸運、アグリ、その他、不採算事業の最適化を進める。加えて、営業部門の増強とICT戦略の推進を掲げる。設備投資面では、物流事業で横浜港流通センター建設工事を中心に投資を実施し、不動産事業では大阪堺市土地を取得する。沿革上も、危険物マルチワークステーション建設、フレキシタンクを使用した液体輸送サービス参入など、周辺領域の拡張を進める。依存度低減策として、港湾運送事業、倉庫事業、国際事業などの拡大を目指す方針を明示する。

5. リスク

第1に、太平洋セメントグループへの依存が大きい。太平洋セメント及び同グループ向け営業収益は全営業収益の27.8%を占め、海運事業では同グループ向け比率が74.5%に達する。取引先動向の変化は業績に影響し得る。第2に、燃料価格高騰リスクを抱える。船舶、トラック、フォークリフト、トラクターなどを多数保有し、燃料費が変動費の中で大きな比重を占める。第3に、法的規制リスクを抱える。主要事業は許認可に依拠し、将来の制度見直しや許可取消しが事業継続に影響し得る。加えて、不動産市況変動、ミニトマト事業における天候不順や病害虫も個別リスクとなる。

6. ガバナンス

同社は企業行動指針とサステナビリティ基本方針を掲げ、法令順守、環境保全、適時適切な社会とのコミュニケーション、多様性尊重、安全で健康な職場環境保持を重視する。リスク管理面では、リスク管理基本方針及びリスク管理規程に基づき、リスク管理委員会を推進組織として運用する。コンプライアンス面では、グループコンプライアンス体制を構築し、監査部による内部監査、コーポレート統括部によるコンプライアンス監査、教育、内部通報制度を整備する。中期計画ではガバナンス強化としてコンプライアンス徹底とリスクマネジメント強化を掲げる。株主還元方針については、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W2BM | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
12.6B 21.1倍 0.7倍 0.0% 435.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 39.4B 39.7B 41.5B
営業利益 688M 288M 666M
純利益 578M 317M 198M
EPS 20.6 11.4 7.1
BPS 621.9 603.6 581.2

大株主

株主名持株比率
太平洋セメント㈱0.39%
鈴与建設㈱0.13%
鈴与㈱0.04%
㈱商船三井0.03%
㈱日本カストディ銀行(信託口)0.02%
むさし証券㈱0.01%
東 海運持株会0.01%
㈱内山アドバンス0.01%
東京海上日動火災保険㈱0.01%
㈱住友倉庫0.00%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-02-26TDNet人事東海運人事異動に関するお知らせ420+1.43%
2026-02-10TDNet配当・還元東海運自己株式の取得及び自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の買付けに関するお知らせ418+2.63%
2025-11-27TDNetその他東海運資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について384-2.86%
2025-09-05TDNetその他東海運特別利益の計上に関するお知らせ340-0.59%