Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ゼンリン (9474)

ゼンリンは住宅地図帳、住宅地図データベース、カーナビゲーション用データ、3D地図データ、スマートフォン向けサービスなどを展開する位置情報サービス企業。独自地図データベースを核に、調査・編集・配信まで一貫運営し、カーナビ用でトップシェア、PC・スマホ向け配信でも高シェアを持つ。高度時空間データベースと情報プラットフォーム化を進め、ストックサービス拡大を志向。[本社]福岡県北九州市 [創業]1948年 [上場]1994年

1. 事業概要

ゼンリングループは、当社、連結子会社18社、関連会社2社で構成し、位置情報サービスの提供とその附帯関連事業を展開する。主要品目は、住宅地図帳、応用地図、住宅地図データベース、スマートフォン向けサービス、インターネットサービス向け地図データ、カーナビゲーション用データ、3D地図データ、その他地図データに及ぶ。機能面では、地図データの製造・販売、製版・印刷・製本、校正・文字入出力、調査・企画・編集、受託・開発、データ作成・入力、データ配信までをグループ内で担う。加えて、マーケティングソリューション、不動産業向けサービス、リース専用パッケージシステム、CVCファンド運営も手掛ける。報告セグメントは単一で、事業の中核は独自の地図データベースを基盤とする位置情報サービス関連事業に置く。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、長年蓄積した独自の地図データベースと、それを企画・収集・管理・編集・提供まで回す「知のサイクル」に置く。紙媒体が主流の頃から地図制作に携わり、早期に地図情報のデータベース化へ取り組み、汎用性に優れた地図データベースの構築に成功した点が基盤となる。この結果、カーナビゲーション用データ分野でトップシェアを獲得し、PC、スマートフォン等への地図データ配信分野でも高いシェアを確立したと記載する。さらに、地図データベースは最新情報への継続更新が必要で、毎期多額の整備コストや設備投資を要するため、後発参入には資本負担と運用ノウハウの両面で障壁が存在する。研究開発では、測量用GPS、360度カメラ、高精細カメラ、高精度レーザー計測機器を搭載した専用車両による3D情報調査技術、AIを活用した地図自動生成技術を進め、高精度・高鮮度・低コスト化を図る。ZIPへの継続投資も、制作から提供までを一体化する基盤優位として機能する。

3. 市場環境

地図業界では、詳細で正確な情報に基づく、わかりやすく使いやすい地図やサービスへの需要が続く一方、市場ニーズは自動運転やMaaSに代表されるように、人だけでなくシステムが参照・判断するための現実世界再現へシフトする。三次元化を含む高精度時空間情報、さらに現実世界のデータを収集・解析しフィードバックするデジタルツイン技術への注目が高まる。半面、テック企業による破壊的イノベーションで競争環境の変化は速く、高品質製品や用途限定の低価格製品の投入による競争激化リスクを抱える。新規ビジネス領域では、スマートシティ、自動運転、MaaSなど次世代社会インフラ分野の法令・規制整備に不確定要素が残ると記載する。

4. 成長戦略

2025年4月から5ヵ年の中長期経営計画「ZENRIN GROWTH PLAN 2030」を開始し、『共創社会における社会的価値創造』を基本方針に据える。重点施策は、①事業ポートフォリオマネジメントによる事業収益最大化、②高度時空間データベースによる提供価値の最大化、③グロースマインドセットによるスキル向上で組織力を最大化する取り組みに整理する。事業方針では、「知のサイクル」と企業共創・地域共創活動の高速化を通じ、パッケージ、セレクション、ソリューションの3区分で収益最大化を図る。収益モデル面では、企業共創・地域共創で売上拡大を進めつつ、ストックサービスやソリューションサービスへのシフトを加速し、限界利益率向上とZGP25期間投資の早期回収を最優先課題に置く。技術方針では、時空間データベースの位置精度向上、AI活用による空間情報拡張と生産性向上、顧客保有データやオープンデータとの連携を進め、高度時空間データベースとデジタルツインを実現する情報プラットフォームへの進化を目指す。2030年3月期の経営指標として、売上高780億円、EBITDA150億円、営業利益80億円、親会社株主に帰属する当期純利益60億円、ROE10%以上を掲げる。M&A・出資面では、既存事業とのシナジー強化、新規事業領域進出、経営効率向上を目的に企業買収、合弁、戦略的出資を積極実施する方針を示す。

5. リスク

主要リスクの第1は、技術進化と市場ニーズ変化への対応遅れにより、競争優位や信頼性が低下する可能性に置く。AI技術の悪用によるノウハウ流出や、誤情報の地図データベース反映も含む。第2は、位置情報サービス関連事業への依存と、地図データベース更新に伴う固定的な整備コスト負担に置く。一定水準の売上を確保できなければ投資回収が難化する。第3は、特定の自動車メーカー関連各社、通信事業者、インターネット事業者への売上依存に置く。加えて、個人情報管理、製品欠陥、新規ビジネスの法規制不確実性も重要論点となる。

6. ガバナンス

提示テキスト内では、取締役会構成や社外取締役比率などの詳細な経営体制は確認できない。一方、株主にとって魅力ある企業集団を目指す方針は示す。人的資本面では、多様な人財が能力・資質・経験を組み合わせて成長する自律型組織への進化を掲げ、人財開発・組織開発、DX基盤構築を推進する。人財確保策として、継続的なベースアップ、初任給引き上げ、多様な働き方への対応、教育・成長支援制度、DX関連スキル向上やリスキリング支援を進める。株主還元の具体方針は、提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 doc_id=S100W0L6 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
51.4B 19.2倍 1.0倍 4.7% 897.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 66.0B 64.3B 65.5B
営業利益 3.6B 3.5B 4.3B
純利益 2.5B 2.7B 3.0B
EPS 46.8 51.3 56.2
BPS 915.9

大株主

株主名持株比率
有限会社サンワ0.10%
日本マスタートラスト信託銀行 株式会社(信託口)0.09%
トヨタ自動車株式会社0.08%
日本電信電話株式会社0.08%
ゼンリン従業員持株会0.05%
大迫 基弘0.04%
株式会社西日本シティ銀行0.04%
大迫ホールディングス株式会社0.04%
大迫 キミ子0.03%
株式会社日本カストディ銀行 (信託口)0.02%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2025-11-10NTT株式会社 7.33
2024-04-19株式会社ゼンリン 44.67
2023-03-23野村證券株式会社 2.24
2023-02-06三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 3.48
2021-11-05三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社 5.43

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-30TDNet2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2026-01-30TDNetearnings: 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-11-10TDNetHolding change by NTT株式会社
2025-10-29TDNetearnings: 2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-10-29TDNet2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-07-29TDNet2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2025-07-29TDNetearnings: 2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2024-04-19TDNetHolding change by 株式会社ゼンリン
2023-03-23TDNetHolding change by 野村證券株式会社
2023-02-06TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
2021-11-05TDNetHolding change by 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社