Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社インプレスホールディングス (9479)

専門分野特化の出版・電子出版・ネットメディアを中核に、IT、音楽、デザイン、山岳・自然、航空・鉄道、モバイルで事業を展開する持株会社。各分野の個性的なメディアブランドを軸に「紙・デジタル・リアル」を多面的に組み合わせ、受託制作や出版流通、EC、電子コミックの各プラットフォーム運営も手掛ける。構造改革を進め、会員基盤活用のファンコミュニティやDtoCモデル開発を推進する。[本社]東京都千代田区 [創業]1992年 [上場]2000年

1. 事業概要

インプレスホールディングスは、専門分野ごとに事業会社を配置する持株会社体制の下、コンテンツ事業とプラットフォーム事業を展開する。対象分野はIT、音楽、デザイン、山岳・自然、航空・鉄道、モバイルサービス等に及ぶ。コンテンツ事業では、雑誌・書籍等の出版、電子出版、ネットメディア・サービス、ターゲットメディア、イベント・セミナーを組み合わせ、「紙・デジタル・リアル」の多面的展開を進める。主要子会社として、IT分野は㈱インプレス、音楽分野は㈱リットーミュージック、デザイン分野は㈱エムディエヌコーポレーション、山岳・自然分野は㈱山と溪谷社、航空・鉄道分野はイカロス出版㈱、モバイルサービス分野は㈱ICEを擁する。加えて、企業・自治体向けSP・PRツールやWebサイト等の受託制作、電子書籍ファイル制作、宿泊サービス、パートワーク受託制作も手掛ける。プラットフォーム事業では、出版流通プラットフォーム、ECプラットフォーム、電子コミックプラットフォームの開発・運営を行い、グループ各社の出版物流・販売管理も担う。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、良質で魅力ある専門コンテンツを継続的に生み出す編集力と、専門分野ごとの個性的なメディアブランドの蓄積にある。沿革上も、IT関連誌、インターネット情報誌、「impress Watch」、できるシリーズ等を通じて、早期から専門出版とデジタル情報配信を組み合わせてきた点が特徴となる。経営方針では、実体験に基づいた臨場感ある魅力的なコンテンツの提供を掲げ、単なる出版にとどまらず、Webメディア、SNS、イベント・セミナーまで接点を広げる。さらに、これまで培ったパブリッシングモデル、メディア技術、マーケティング手法をコンテンツパートナーに提供するプラットフォーム事業を展開し、コンテンツと流通基盤の両面を押さえる構造を持つ。出版流通、EC、電子コミックの各プラットフォームを自社グループ内に持つことは、専門コンテンツの制作から流通、販売、会員接点までを一体運営しやすい点で優位性となる。もっとも、市場シェアや特許件数、圧倒的ブランド力を示す定量情報は提示テキスト内では確認できない。

3. 市場環境

出版業界は厳しい逆風下にある。提示テキストによれば、2024年の紙の出版市場販売額は前年比5.2%減で20年連続の減少となり、書籍は3年連続で前年割れ、雑誌も落ち込みが続く。書店減少にも歯止めがかからず、用紙、印刷、物流のコスト上昇も重なる。一方、電子出版市場は2024年に前年比5.8%増と堅調に推移する。こうした環境下で同社は、従来の紙の出版事業から、電子出版、ネットメディア・サービス、ターゲットメディア、プラットフォーム事業への構造転換を進める。制度面では、出版物に再販売価格維持制度が認められ、委託販売制度に基づく返品慣行も存在する。再販制度の見直しや返品率の変動は収益に影響し得る。電子コミックプラットフォームでは競争激化や漫画違法サイトによる需要低下もリスクとなる。

4. 成長戦略

成長戦略の軸は、専門コンテンツの強みを維持しつつ、事業ポートフォリオを中期的に転換する点にある。会社は、コンテンツ事業で堅実かつ着実な利益成長により安定収益基盤を確保しながら、新しい事業モデルとメディアビジネスのプラットフォーム創出に取り組み、両者のシナジー追求による新たな価値創造を基本戦略に据える。優先課題として、出版事業のサプライチェーン、すなわち製品企画から製造、流通、販売までの抜本的な構造改革を進め、事業基盤の強化を図る方針を示す。加えて、メディアミックスの促進、会員基盤をベースとしたファンコミュニティの構築、DtoC事業モデルの開発を進め、持続的成長を実現する事業ポートフォリオへの転換を目指す。外部との協業・提携関係の構築も積極推進の対象となる。沿革面でも、イカロス出版の子会社化、PUBFUNの設立と連結化、デジタルマーケティング強化を目的とした子会社設立など、周辺機能の取り込みと再編を継続してきた。なお、中期経営計画の数値目標や具体的なKPIは提示テキスト内では確認できない。

5. リスク

主なリスクは3点に整理できる。第1に、紙の出版市場縮小と書店減少の継続による需要減少リスクがある。紙の出版事業はなお売上高の46.4%を占め、市場環境悪化の影響を受けやすい。第2に、業界制度と商流に関するリスクがある。再販売価格維持制度の廃止や委託販売制度下での返品率変動は、価格競争激化や損失増加につながり得る。第3に、取引先・システム・情報管理のリスクがある。大手取次等4社で連結売上高の50.7%を占めるほか、情報システム障害や個人情報流出は信頼性低下と業績悪化を招き得る。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、持株会社である同社がグループ経営・財務戦略の策定と各社の経営管理を担い、専門分野ごとの比較的小規模な事業会社の独自性を活かす分社経営を採用する。リスク管理では、全社的視点でリスクマネジメントを統括・推進する役員を配置し、リスク&オポチュニティマネジメント事務局を設置するほか、当社およびグループ会社に担当者を任命する体制を整備する。経営課題への対応としては、迅速かつ柔軟な経営判断を可能にするため株式の非公開化が最善との認識を示し、2025年7月に株式併合を実施し東京証券取引所スタンダード市場を上場廃止予定とする。株主還元方針に関する具体的記載は提示テキスト内では確認できない。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W5H3 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 14.4B 14.5B 15.2B
営業利益 -238M -484M 386M
純利益 -105M -1.0B 376M
EPS -3.3 -30.6 11.2
BPS 261.5 244.9 281.0

大株主

株主名持株比率
㈲T&Co.0.32%
塚本 慶一郎0.25%
ニフティ株式会社0.05%
(合)センス0.02%
唐島 夏生0.01%
インプレスグループ従業員持株会0.01%
土田 米一0.01%
山本 広樹0.01%
鈴木 智博0.01%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042(常任代理人 ㈱みずほ銀行)0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-11-18MIRI Capital Management LLC 0.00%(12.53%)
2023-07-04MIRI Capital Management LLC 12.53%+1.15%
2023-04-21MIRI Capital Management LLC 11.38%+1.08%
2022-11-16MIRI Capital Management LLC 10.30%+1.06%
2022-08-17MIRI Capital Management LLC 9.24%+1.01%
2021-12-14MIRI Capital Management LLC 8.23%+1.03%
2021-07-21MIRI Capital Management LLC 7.20%+1.01%
2021-07-16MIRI Capital Management LLC 6.19%+1.19%

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2025-07-25TDNetMBO・上場廃止インプレス当社株式の上場廃止に関するお知らせ207
2025-06-30TDNetその他インプレス上場維持基準への適合に向けた計画について205+0.00%
2025-06-30TDNetその他インプレス支配株主等に関する事項について205+0.00%
2025-06-25TDNetその他インプレス株式併合及び定款の一部変更に係る承認決議に関するお知らせ205+0.00%
2024-11-18EDINET大量保有MIRI Capital Managem変更
2023-07-04EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 12.53%
2023-04-21EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 11.38%
2022-11-16EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 10.3%
2022-08-17EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 9.24%
2021-12-14EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 8.23%
2021-07-21EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 7.2%
2021-07-16EDINET大量保有MIRI Capital Managem大量保有 6.19%