Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

広島ガス株式会社 (9535)

広島県内7市を主供給エリアとする都市ガス会社。LNG受入基地、自社運用LNG船、導管網、保安・検針・工事を担う子会社群を組み合わせ、調達から販売、保安まで一体運営する体制を構築する。未供給区域ではLPGも展開し、電力小売や再エネ、メタネーション研究にも取り組み、総合エネルギーサービス化を進める。[本社]広島県広島市 [創業]1909年 [上場]1949年

1. 事業概要

広島ガスは、当社、子会社25社、関連会社13社で構成する企業グループとして、ガス事業とLPG事業を主力に展開する。ガス事業では、広島県内の広島市、廿日市市、東広島市、呉市、尾道市、三原市、福山市を主な供給エリアとして、都市ガスの製造・供給・販売を行うほか、他ガス事業者等への卸供給も手掛ける。天然ガスは主に海外からLNG船で輸入し、瀬戸内パイプラインへガス加工を委託する。ガス器具販売は広島ガスライフ等、内管工事は広島ガスライフ等、本支管工事は広島ガステクノ・サービス、保安点検は同社、検針・料金回収・電話受付は広島ガスメイトが担う。LPG事業では都市ガス未供給区域で広島ガス北部販売等が販売し、広島ガスプロパン等が器具販売や配管工事を行う。その他、高圧ガス設備の開放検査等のエンジニアリング関連事業、建設工事、機械器具設置工事、高齢者介護等の高齢者サービス事業も展開する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、地域密着の供給基盤とグループ一体運営体制にある。都市ガスの製造・供給・販売に加え、器具販売、内管・本支管工事、保安点検、検針、料金回収、電話受付までをグループ会社が分担し、顧客接点と保安機能を内包する体制を構築する。これは新規参入者にとって模倣負担が大きい運営基盤となる。加えて、1996年に廿日市工場のLNG受入基地を操業開始し、LNG導入を開始した経緯を持ち、当連結会計年度末の本支管延長数は4,408kmに達する。需要拡大を基本戦略として、製造設備・供給設備の増強、改修、入替を継続しており、設備投資の蓄積が参入障壁として機能する。原料調達面でも、長期調達先の多様化、短期取引、自社が運用するLNG船に加え他社LNG船の利用を組み合わせ、安定的かつ柔軟な調達を行う。研究開発面では2001年度設立の技術研究所を持ち、ガス利用技術、環境技術、メタネーション技術の3分野を柱に調査・試験研究を進める。e-methane、グリーンLPG、グリーンDMEまで視野に入れた技術蓄積は、脱炭素対応力の源泉となる。

3. 市場環境

市場環境は、エネルギー間競争の激化と脱炭素化の進展が大きな軸となる。自由化進展を背景に顧客離脱や販売価格低下のリスクが存在し、同社もリスク項目として競争激化を明示する。一方で、同社はこれを顧客獲得の好機と捉え、グループシェアとエネルギー供給量拡大に向け積極営業を進める方針を示す。制度面ではガス事業法の許認可を受けて事業を遂行しており、法令・制度変更への対応が不可欠となる。需要面では、気温・水温変動による季節性、人口・世帯数の減少、ライフスタイル変化、業務用需要の動向が影響要因となる。加えて、2050年カーボンニュートラル宣言を受け、天然ガス・LPGも排出ゼロではない点から、化石燃料使用の制限・禁止が将来的な事業リスクとなる。

4. 成長戦略

成長戦略は「2025年度広島ガスグループ中期経営計画」に集約される。重点は「都市ガス・LPG事業の深化」「イノベーションの創出」「経営基盤の強化」の3点となる。都市ガス・LPG事業では、安心・安全を前提に総合エネルギーサービス事業者として市場拡大を図り、持続的成長を目指す。イノベーション面では、新料金メニュー「このまち電気」の拡販とサービス展開エリア拡張により電力小売事業の拡大に注力し、再生可能エネルギー電源の開発、グリーン電力の供給、森林保全活動等を通じたCO2排出量の低減と吸収に貢献する事業展開を進める。2024年1月からグリーン電力の一般販売、2025年2月から市場連動型の新たな電気料金メニューの一般販売を開始し、事業領域拡大を進める。研究開発では、メタネーション技術を活用したe-methaneやグリーンLPGの調査・研究、触媒開発とプロセス研究を推進する。経営目標として、2030年ビジョンで連結経常利益70億円規模、参考指標としてROA3.5%以上、ROE8.0%以上、EBITDA160億円以上、自己資本比率50%程度、連結配当性向30%以上を掲げる。DX推進による組織機能最適化、業務高度化・効率化、人的資本確保も成長基盤強化策となる。

5. リスク

主要リスクは3点に整理できる。第1に原料調達リスクとなる。天然ガスの大半を海外から輸入しており、調達先設備や輸送の事故、ロシアからのLNG調達不安定化が供給に影響し得る。第2に脱炭素化リスクとなる。天然ガス・LPGは石炭等より排出が少ない一方、排出ゼロではなく、化石燃料使用の制限・禁止が進んだ場合に影響を受ける。第3に自然災害・設備トラブル・システム障害リスクとなる。広島県沿岸部の供給区域で災害が発生した場合の影響は大きく、導管網、製造設備、顧客設備、情報システムへの被害が事業運営を左右する。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、ROEを経営指標に据え、収益力向上と企業価値増大を図る方針を明示する。あわせて財務体質強化により自己資本比率向上と有利子負債残高低減を進める。株主還元では、2030年ビジョンの参考指標として連結配当性向30%以上を掲げる。リスク管理面では、内部監査部門による定期監査、広島ガスグループ相談報告制度、定期的なコンプライアンス教育と意識調査を実施する。情報セキュリティ委員会を中心とした体制も整備し、情報漏洩防止とインシデント対応力強化を進める。人的資本面では、提出会社の男性育児休業取得率100.0%、管理職に占める女性労働者比率6.3%を開示する。沿革上は1909年10月に広島市材木町で広島瓦斯を設立し、1949年6月に広島証券取引所へ上場する。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W06L | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
26.0B 15.4倍 0.4倍 0.0% 379.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 91.6B 90.7B 95.2B
営業利益 1.3B 3.2B 7.0B
純利益 1.7B 2.3B 5.2B
EPS 24.6 34.0 76.3
BPS 995.0 980.1 944.0

大株主

株主名持株比率
岩谷産業株式会社0.11%
明治安田生命保険相互会社0.06%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.05%
株式会社広島銀行0.04%
日本生命保険相互会社0.03%
広島電鉄株式会社0.03%
西部ガスホールディングス株式会社 0.02%
千田興業株式会社0.02%
広島ガス自社株投資会0.02%
三菱UFJ信託銀行株式会社0.02%

カタリスト・タイムライン

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2026-03-13TDNet人事広島ガス役員人事について380-0.53%