Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

イノテック株式会社 (9880)

イノテックは半導体テスト、EDA販売・保守、LSI受託設計、組込み機器・検証ツールを展開するエンジニアリング企業グループ。自社製テストシステム、信頼性評価装置、CPUボード、決済端末などを持ち、保守やクラウド決済サービスでストック型収益の強化を進める。ケイデンス製品の長年の取扱い経験やアナログ設計、画像処理、自動車制御ソフト検証に強みを有する。[本社]神奈川県横浜市 [創業]1987年 [上場]1995年

1. 事業概要

イノテックグループは、当社、子会社20社、関連会社1社で構成し、高度なエンジニアリング力を活用して、半導体の設計、検査や電子機器に係る製商品の開発、販売、サービス提供を行う。事業はテストソリューション、半導体設計関連、システム・サービスの3区分で展開する。テストソリューション事業では、自社製の半導体テストシステムを開発・販売し、半導体メモリー市場向けに高付加価値ソリューションを提供する。台湾STAr Technologies, Inc.は信頼性評価装置やプローブカードを製造・販売し、米国、中国、シンガポール等に拠点を持つ。半導体設計関連事業では、米国ケイデンス社製EDAソフトウェアの販売・保守サービスを中核とし、三栄ハイテックスがLSI受託設計・開発と設計支援、モーデックがアナログモデリング技術を用いたシミュレーションモデル設計・開発支援、ジェイ・エス・シーが自動車・半導体・農業機械向けソフトウェア開発を担う。システム・サービス事業では、自社製CPUボード、BOX型コンピューター、モデルベース開発支援、ノイズ解析サービスを提供し、アイティアクセスが組込みOSやブラウザの販売・保守、決済端末関連、レグラスが画像処理IP、ASIC、FPGA、AIカメラ、ガイオ・テクノロジーが組込みソフト検証ツールとエンジニアリングサービスを展開する。

2. 競争優位性

競争優位の源泉は、グループ横断のエンジニアリング力と、製品・サービスをまたぐ提案力にある。半導体設計関連では、ケイデンス社製EDAソフトウェアの長年の取扱い経験に基づく知見を活かし、質の高いサポートを提供する点が差別化要因となる。三栄ハイテックスはアナログ設計エンジニアを多数有し、特に電源や音源関係に強みを持つ。モーデックは高度なアナログモデリング技術、レグラスは高い画像処理技術、ガイオ・テクノロジーは自動車制御ソフト分野で高い競争力を有する。テストソリューションでは、自社製テストシステムに加え、STAr Technologiesの信頼性評価装置や研究開発用プローブカードを組み合わせることで、半導体評価工程における提案範囲を広げる。研究開発面では、次世代3D NAND向け超多数個同時測定テストシステム、新テスタプラットフォーム、DRAM向け機能拡張、イメージセンサー向けキャプチャーボード、化合物パワー半導体向け高電圧・広帯域対応装置などを進めており、技術蓄積が参入障壁として機能する。システム・サービスでは、自社ブランド「INNINGS」によるCPUボードやBOX型コンピューター、EdgeFace、決済端末、検証ツールなどを持ち、自社製品比率向上による付加価値拡大を志向する。

3. 市場環境

同社が参画する半導体・エレクトロニクス業界は、日本政府の半導体支援、海外企業誘致、生成AI普及、デジタル化進展を背景に好転が期待される一方、地政学的リスクや通商政策動向など不透明要因を抱える。テストソリューション事業では、国内のメモリー向けテスター需要回復には不透明感が残るが、海外向け新製品販売、信頼性評価装置、プローブカードは概ね堅調と見込む。半導体設計関連事業では、EDAソフトウェアの既存顧客との契約更改が順調に進み、パッケージ・プリント基板設計まで取り込むシステム協調解析ソリューションへの需要を見込む。システム・サービス事業では、社会インフラ・防衛向けCPUボードやBOX型コンピューター需要、決済端末拡大に伴うクラウド決済サービス収入、車載関連の検証ツール・検証サービスが底堅い。提示テキスト内では市場シェアの具体数値は確認できない。

4. 成長戦略

2024年度から2026年度までの中期経営計画では、資本コストを上回る資本効率性と株価・企業価値向上を重視し、ROEで安定的に8%超を達成し10%を目指すことを最大目標に据える。ROICは8%を目指し6%以上を維持、D/Eレシオは0.5倍以下、配当性向は30%を下回らず50%程度を目安とする。全社戦略は営業利益率向上、経営資源再配分による事業ポートフォリオ最適化、業績安定性向上の3本柱で構成する。テストソリューションでは、NANDフラッシュメモリー向けテスターを主軸に、CMOSイメージセンサー向けなど他デバイスへ展開し、後工程用検査ボードやイメージセンサー向けデコーダーボードへ事業範囲を拡大する。STAr Technologiesでは、ファウンドリ向け信頼性評価装置や研究開発用プローブカードに資源を集中し、高周波、化合物半導体、パワー半導体へ展開する。半導体設計関連では、IC設計から基板設計、システム製品設計へ範囲を広げ、三栄ハイテックスやモーデックと連携して設計支援サービスを強化する。システム・サービスでは、BtoB分野のマスカスタマイゼーションを掲げ、キャッシュレス決済端末、エッジコンピューティング、画像処理を軸に拡大し、決済端末のサービス収入などストック型ビジネスを伸ばす。加えて、シミュレーション/解析、検証ツールやコンサルティングを横断活用するシミュレーションプラットフォーム構想を進める。

5. リスク

主要リスクは3点に集約できる。第1に、テストソリューション事業における特定顧客依存と半導体市況変動リスクがある。主要顧客の設備投資抑制や事業再編、在庫長期化は業績に影響する。第2に、自動車関連市場への依存があり、EV化や販売規制、国内自動車メーカーの競争力低下、業界再編が需要に影響する可能性がある。第3に、高度技術人材の確保難、自社製品やクラウドサービスの品質問題、自然災害や地政学的リスク、特定仕入先・製造委託先への依存が事業遂行を左右する。

6. ガバナンス

リスク管理面では、「リスク管理規程」を整備し、代表取締役社長執行役員を委員長とするリスク管理委員会を設置する。重要リスクは各種委員会や事務局と連携し、全社横断で対策を推進する。内部統制面では、「内部統制基本方針」「イノテックグループ倫理行動基準」を策定し、「イノテックグループ外部通報窓口」を設置する。M&A推進に伴う子会社には、規程整備や会計方針統一など親会社が関与し、早期のガバナンス強化を図る。株主還元方針は、2018年公表の資本政策基本方針を踏襲し、配当性向50%程度を目安としつつ、自己株式取得を機動的に行い、総還元性向を高める方針を示す。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W4Q1 | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
34.7B 28.3倍 1.3倍 0.0% 2,532.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 42.0B 41.4B 38.6B
営業利益 1.9B 2.5B 2.3B
純利益 1.2B 1.5B 1.7B
EPS 89.5 110.5 127.0
BPS 1,930.8 1,835.6 1,796.3

大株主

株主名持株比率
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)0.15%
Castlewilder Unlimited Company (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.03%
株式会社みずほ銀行0.03%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)0.03%
澄田 誠0.03%
イノテック社員持株会0.03%
DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店)0.02%
JPモルガン証券株式会社0.01%
株式会社北陸銀行0.01%
株式会社三井住友銀行0.01%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-06-21株式会社みずほ銀行 0.03%+0.03%
2024-04-22株式会社みずほ銀行 0.03%N/A
2024-01-19三井住友信託銀行株式会社 4.32%(0.68%)
2021-04-01日本投資株式会社 3.82%(1.94%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-01-16TDNet配当・還元イノテック自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ2,228-2.33%
2026-01-06TDNet配当・還元イノテック自己株式の取得状況に関するお知らせ2,156+0.79%
2025-12-02TDNet配当・還元イノテック自己株式の取得状況に関するお知らせ1,985+0.45%
2025-11-10TDNet配当・還元イノテック(訂正)「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」の一部訂正について1,814+7.44%
2025-08-22TDNet人事イノテック取締役に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分の払込完了に関するお知らせ1,542-0.84%
2025-08-22TDNet資本政策イノテック株式給付信託(J-ESOP)への追加拠出に伴う第三者割当による自己株式の処分の払込完了に関するお知ら1,542-0.84%
2025-07-23TDNet資本政策イノテック株式給付信託(J-ESOP)への追加拠出に伴う第三者割当による自己株式の処分に関するお知らせ1,457+0.27%
2025-07-23TDNet人事イノテック取締役に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ1,457+0.27%
2025-07-23TDNet人事イノテック執行役員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ1,457+0.27%
2025-07-23TDNetその他イノテック従業員に対する譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分に関するお知らせ1,457+0.27%
2024-06-21EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%
2024-04-22EDINET大量保有株式会社みずほ銀行大量保有 0.03%
2024-01-19EDINET大量保有三井住友信託銀行株式会社大量保有 4.32%
2021-04-01EDINET大量保有日本投資株式会社大量保有 3.82%