Activist Journal — EDINET 大量保有報告モニター

株式会社ヨンキュウ (9955)

ヨンキュウは養殖魚中心の水産物卸を主力に、餌料・飼料販売、マグロ・ウナギ養殖、運送、小売まで展開する。四国・九州の漁協や養殖業者から仕入れ、全国中央卸売市場の荷受会社へ販売する体制を構築。人工ふ化稚魚、加工、物流を併せ持ち、養殖業者へのトータルサポートを志向。EUHACCPやFSSC22000取得を通じ輸出拡大も推進。[本社]愛媛県宇和島市 [創業]1963年 [上場]1993年

1. 事業概要

ヨンキュウグループは、株式会社ヨンキュウ、連結子会社4社、持分法適用関連会社1社で構成し、水産物卸売事業を中核に、一般貨物運送事業、マグロ養殖事業、ウナギ養殖事業、鮮魚小売業を展開する。報告セグメントは「鮮魚の販売事業」「餌料・飼料の販売事業」「その他の事業」の3区分となる。鮮魚の販売事業では、当社と海昇が四国及び九州の漁業協同組合・養殖業者等から養殖魚を仕入れ、主に全国中央卸売市場の荷受会社へ販売する。天然魚やハマチフィーレ等の加工品も扱う。天然稚魚は国内外から仕入れ、養殖業者等へ販売する。人工ふ化事業ではタイの人工ふ化稚魚を生産し販売する。日振島アクアマリン有限責任事業組合がマグロ養殖を担い、西日本養鰻がウナギの養殖及び販売を担う。餌料・飼料の販売事業では、生餌、配合飼料、モイストペレットを養殖業者等へ供給する。その他の事業では四急運輸が一般貨物運送を担い、グループ内物流の一部も担当する。

2. 競争優位性

競争優位の中核は、養殖魚の仕入れ、稚魚供給、餌料・飼料販売、加工、養殖、物流までをまたぐ一体運営にある。売上高全体の約99%を鮮魚販売事業と餌料・飼料販売事業が占め、両事業の連携が収益基盤を形成する。四国及び九州の漁協・養殖業者との仕入れ関係、全国中央卸売市場の荷受会社への販売網、生産者向け餌料・飼料供給を組み合わせることで、単純な卸売にとどまらない取引関係を築く。研究開発面では、1993年設置の蒲江種苗センターで健康で良質な人工ふ化稚魚の安定供給を目指し、品種改良や製品化率向上に取り組む。経営方針でも人工ふ化事業を付加価値の高い事業と位置付ける。加工面では本社加工場のISO22000認証、三崎加工場のISO22000認証とFSSC22000認証、本社及び三崎加工場のEU向け輸出水産食品取扱施設認定(EUHACCP)を取得し、食品安全対応と輸出対応力を高める。設備面でも冷凍冷蔵設備、製氷工場、養殖生簀、養鰻場を保有し、参入に一定の設備投資と運営ノウハウを要する構造を持つ。

3. 市場環境

水産業界は、海外では健康志向の高まりや新興国の経済成長を背景に水産物消費が一貫して拡大する一方、国内では消費者ニーズの多様化などにより一人当たり魚類消費量が減少傾向にあり、厳しい環境が続く。加えて、就業者数の減少、海洋環境の変化、水産資源の減少により生産量は減少傾向にある。養殖業では養殖コストの大部分を占める餌代の値上がりが採算性を圧迫する。法規制面では食品安全基本法、食品衛生法、JAS法、製造物責任法などの規制を受ける。こうした環境下で、養殖業は食糧確保の切り札ともみなされると記載し、持続的利用や環境配慮の重要性が高まる。提示テキスト内では国内外シェアや競合比較の具体的数値は確認できない。

4. 成長戦略

成長戦略の柱は、高付加価値分野の強化、加工事業拡大、輸出推進、養殖支援深化にある。経営方針では、人工ふ化事業と加工事業の生産性及び収益性向上、マグロ・ウナギ養殖事業の生産性向上と販路開拓、生産者との関係強化による餌料・飼料販路拡大、在庫適正化、物流効率化を掲げる。販売面では首都圏を中心とした量販店・外食等への販売推進を強化する。加工事業では三崎加工場の新設やFSSC22000認証取得に加え、本社及び三崎加工場でEUHACCPを取得し、米国向けに加えてEU向け輸出も資本業務提携先などを通じて推進する方針を示す。数年先には本社加工場の新設移転も計画し、鮮魚加工事業の強化・拡大を図る。養殖支援では、提携取引先と協力し、配合飼料の低魚粉化や原料多様化を推進する。資本業務提携も継続し、2012年に魚力、松下水産、木村水産、坂本水産、2020年にマルハニチロ、フィード・ワン、坂本飼料、2024年にWismettacフーズと提携する。中長期の数値目標は、水産業界や市場価格動向による変動が大きいことから設定していないと明記する。

5. リスク

主要リスクは3点に整理できる。第1に価格・需給変動リスクがある。鮮魚販売事業はグループ売上高比率の約6割を占め、業界動向や価格動向が業績に影響する。収益構造は「販売数量×1キログラム当たりの一定幅マージン」にあり、供給過剰時の価格低下や供給不足時の価格上昇が販売数量とマージン幅に影響する。第2に生産・自然災害リスクがある。人工ふ化事業での病気による斃死、マグロ養殖での台風・津波・赤潮・環境汚染による大量死、養鰻でのシラス不漁や病気は業績に大きな影響を及ぼし得る。第3に法規制・品質・与信リスクがある。食品関連法規の強化、新たな規制、品質問題、魚価下落や斃死に伴う生産者の貸倒リスクが財政状態と経営成績に影響し得る。

6. ガバナンス

ガバナンス面では、経営方針としてコーポレート・ガバナンスの強化に努める方針を掲げる。グループ一体で効率的な経営推進とグループ間連携による相乗効果向上を志向し、顧客である生産者・市場関係者等との関係強化も重視する。従業員数は連結135人、提出会社107人となる。労働組合は結成していないが、労使関係は良好に推移すると記載する。株主還元方針に関する具体的記載は、提示テキスト内では確認できない。なお、2025年3月末のPBRは0.67倍と記載するが、資本政策や還元目標の詳細までは示していない。

出典: 有価証券報告書 (2025-03) doc_id=S100W22N | 生成: gpt-5.4 (2026-03-23)

主要指標

時価総額 PER PBR 配当利回り 終値
37.7B 26.5倍 1.0倍 0.0% 3,070.0円

業績(3期)

current prior1 prior2
売上高 44.9B 45.1B 40.2B
営業利益 1.5B 1.9B 2.8B
純利益 1.4B 1.6B 2.3B
EPS 115.6 133.7 188.8
BPS 3,173.6 3,035.3 2,856.8

大株主

株主名持株比率
有限会社オフィスFRM0.11%
笠岡 暁美0.08%
笠岡 伸一0.07%
竹内 裕美0.07%
有限会社シンセイ0.06%
笠岡 恒三0.05%
株式会社愛媛銀行0.05%
株式会社伊予銀行0.05%
株式会社香川銀行0.04%
株式会社魚力0.03%

大量保有報告書

日付提出者保有割合変動
2024-05-09シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 3.35%(1.66%)

カタリスト・タイムライン

日付ソースカテゴリアクターイベント株価翌日
2026-03-05TDNet業績修正ヨンキュウ期末配当予想の修正に関するお知らせ3,030+0.83%
2026-02-02TDNet決算ヨンキュウ2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)3,110+1.93%
2025-07-18TDNetその他ヨンキュウ譲渡制限付株式報酬としての新株式の払込完了に関するお知らせ2,345+0.77%
2025-06-20TDNet資本政策ヨンキュウ譲渡制限付株式報酬としての新株式発行に関するお知らせ2,281+0.09%
2024-05-09EDINET大量保有シンプレクス・アセット・マネジメント株式大量保有 3.35%